清泉女子大学

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学び?研究

教育実習奮闘記

高等学校での教育実習に3週間行ってきました。特に、英語コミュニケーションⅠの授業では、英語科教育法で学んできたことを実践することができました。可能な限り日本語に頼らず、英語を使って生徒とやり取りをしながら進めていく授業はやりがいがありました。

新しい単元の導入

絶滅危機種のpolar bear(ホッキョクグマ)に関する単元を導入する際は、教師が新出単語の意味をすぐに言うのではなく、生徒たちが持っている知識を引き出すような質問を重ねることを意識しました。
ここからさらにホッキョクグマの話を発展させていき、「pole=極」であることをヒントにして「南極」や「北極」の英語表記を生徒たちに推測してもらいました。視覚教材を用いて日本語の説明がなくても英語を聞くだけで理解でき、単語と視覚的なイメージを結びつけられるような工夫もしました。
生徒からは「新出単語や本文の内容が記憶に残りやすかった。」と好評でした。
また、「なぜホッキョクグマは絶滅危惧種になってしまったのか?」というところも生徒に考えてもらったことで、環境問題に関する知識との結び付けもできたと思います。

生徒への問いかけ

3択クイズやYES/NOで答えられる質問は、英語に苦手意識がある生徒でも参加しやすいので、毎回取り入れました。
初めてこの話題を取り上げたときには、世界のどのくらいの動物が絶滅危惧種として登録されているのか?」という3択クイズを出題しました。
実際には約1万3000種(2018年)も絶滅危惧種が存在していて、「想像以上に多かった!」と生徒たちから驚きの声があがりました。

研究授業

研究授業では、オーラルイントロダクションを実践しました。これは、教師が平易な英語を使って、教科書本文を生徒に話して聞かせる活動です。初回授業で実践したこともあり、生徒たちから「研究授業が楽しみ!」という声を多くいただきました。
オーラルイントロダクションは自分が生徒時代に受けたことがない活動だったので、生徒からのリアルな感想は、自分では気づかなかったことに多く気づかせてくれます。
また、日本の動物の大量絶滅についての導入も行いました。「日本にしかいない動物=レアキャラ」という発想からSSRやSR、Rなどゲーム要素のある貼り付け教材を用いて、本文の概要を理解してもらえるように工夫しました。
生徒たちの反応を予想しながら授業を組み立てていくのは、本当に楽しかったです。

ICTの活用

初回のオーラルイントロダクションの後、生徒が各自のタブレットを用いて絶滅危惧種について調べ、クラスで共有する活動を行ないました。生徒たちからは、「身近な生き物たちも絶滅危惧種であることに驚いた」「調べ学習はとても新鮮に感じた」という意見をいただき、実際に教壇に立ってからも実践したいと強く感じた活動です。
また実習最終日の授業では、カフートという教育用ゲームのプラットフォームを用いて、クイズ大会を開催しました。プロジェクターに問題を映して、各自のタブレットから回答してもらいました。クイズ大会は想像以上に盛り上がったので、教育実習の中でも非常に思い出深い授業です。私が生徒時代の時にはタブレットがなかったので、生徒と一緒になってクイズ大会を楽しむことができました。
今後は教育実習での学びを生かし、英語の楽しさを伝えられるような教員になりたいです。

この記事を書いた人
金 利美

英語英文学科 4年