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輩たちの声

清泉女子大学の学生たちは、なにと向き合い、なにを学んでいるのだろう。
地球市民学科教授の山本達也が、5つの学科それぞれに在籍する5名の学生と語り合いました。
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向き合うとわかりますか?

 

【Vol.4】 
向き合うひとになるって、どういうこと?

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- 山本教授 
高校から大学に進学すると、学びの質が大きく変わると思うんですよね。みなさんは清泉女子大学に入って学びに対する考え方に変化はありましたか?
- 池下さん 
高校までは授業が一方的だったと思います。先生が話したことをノートに書き連ねていくという感じで。だけど、清泉は学生が女子同士で先生との距離も近いので、自然とコミュニケーションが生まれます。自分から発言することによって、新しい考えが出てきたり、その考えいいねって言ってもらえたり。そんなところが大学での学びのおもしろさで、高校とは圧倒的にちがうところだと思います。
- 山下さん
大学は、身近なものが学問になっているのがおもしろいです。たとえばスマホがもたらす脅威とか。どれほど政治に影響及ぼしたとか。普段使ってるスマホがひとつの論文にできてしまうくらい学問的なものだったんだっていうのが驚きでした。
- 山本教授
新しい学びを経験して自分自身の考え方や価値観にも変化はありましたか?
- 中西さん
私の場合は、将来に対する考え方が変わりました。中学の頃から将来は教員になりたいと思ってこの大学に入ったんですけど、授業を受けていろんなことを吸収していくうちに、だんだん考え方が変わってきて。社会に出て働くのもいいなっていう考えも出てきて。今までだったら絶対に就職なんてって思っていましたが、新しい考え方が生まれました。
- 川口さん 
1 年生の時はまず学校に慣れなきゃと思っていましたが、2 年生になった今は学校や人にもっと深く関わりたいと思っています。それでPBL 活動にも参加しましたし。自分から積極的に関わっていくと、いろんなところでいろんなことがつながっていきますよね。今年だけでも他の学科の友達が何十人規模で増えました。
- 山下さん 
今年、キャリアプランニングっていう授業をとっていたんです。将来を考えるとともに過去を振り返って自己分析をするんですが、自分のことを意外とわかっていなかったと気付きました。PBL 活動のようなグループワークでも、自分がどういう役割を発揮できるのかを意識するようになりましたし、ひとりひとりがちがう役割を持っていることも見るようになりました。自分のことだけではなくて、まわりにも気をまわせるようになった気がします。
座談会Vol4_02
座談会Vol4_03
- 山本教授
グループワークというのは、本当に自己が鍛えられるよね。
- 山下さん 
自分の意見を主張する練習もできますし、人の意見を聞く練習もできましたね。その部分は高校の時とは比べものにならないぐらい伸びたと思うし、ちゃんと向き合えたのかなって感じます。
- 池下さん 
高校を卒業したら大学に行って、大学を卒業したら就職をする。高校生の時は、それが当たり前だと思っていました。だけど、社会人経験のある教授の方と接する経験から、それだけが当たり前ではないと思うようになりました。世間における当たり前だけが自分の幸せだと決めつけなくていいというか。そういう人生の幅みたいなものがあることを知ることができましたね。知ることができたからこそ、自分はどうしようということに向き合えるわけで。
- 山本教授 
社会の常識と自分の人生をすこし離して考えられるようになったってことですね。そういうことが成長なのかもしれないですね。
- 深谷さん 
私は、いろいろなことを自分で考えるようになりました。中学や高校の時は、言われたことを言われたとおりにやっていた感じですけど、大学に入るとすべてを自分で決めなくちゃいけないというか。就職するかどうかもそうですし。時間割を決めるのもそうですし。自分が責任を負って、自分のやりたいようにやる。自分の行動に責任を負うことが増えて、すこし社会のことがわかってきたような気がします。
- 山本教授
清泉女子大学の教員はみんなそうなんですが、学生ひとりひとりをちゃんと大人として見ています。そこが高校との大きなちがいだし、ひとりひとりの自立心につながっていくんでしょうね。では最後に、これから清泉女子大学に入学することになるかもしれない後輩のみなさんにメッセージをお願いします。
座談会Vol4_04
- 中西さん
この大学は、いろんな人と出会えるし、たくさんの新しい考え方にも触れることができます。だから、明確にやりたいことが決まっていなくても、ここならきっと見つかると思います。私は清泉に入って本当に心の支えがたくさんできたなって思うので、卒業してからもずっとそれを大事にしていきたいです。
- 山下さん 
私は、受験勉強も今の自分につながっていると感じます。当時は暗記して何になるんだなんて思ってましたけど、高校の時の世界史の勉強が今のゼミの研究につながっていたり、必死に暗記した英単語や英文法が今のフィールドワークに必要不可欠なものだったり。だから受験勉強は受験のためだけじゃないんだと思いますね。清泉女子大学はすごく楽しい場所で、長くいればいるほど清泉で良かったなって思うようになります。入学したときはとりあえず来たみたいな感じだったんですけど。学びの機会がとても多くて、いればいるほどこんなに好きになれるってことは本当にいい学校なんだなって思います。
- 池下さん 
偏差値や学歴はもちろん大事ですし、就活のときにその壁にぶち当たるかもしれないですけど、それって本当に大学のせいなのかって私は思うんです。たとえばPBL 活動に参加したり、人とはちがう体験を得て、それを社会にアピールすれば関係ないと思うんですよね。だから大学のブランドやネームバリューにとらわれて進路を決定したり、反対にネームバリューがないから負い目を感じるのはまちがいだと思います。大学に入ってからだって自分のアクションで打ち勝てる場面はいくらでもあるので。自分の能力と大学をマッチングされるだけで決めるんじゃなくて、自分がやりたいことや伸ばしたい能力を考えて、自分がアクションしたいと思える場所に行き着くことが大事です。私自身は、この学校とちゃんと向き合ったことによってどんどん好きになれました。
- 川口さん 
受験勉強では机に向かうことがいちばん多いかもしれないですけど、できればすこし外に目を向けてもらいたいなと思います。やっぱり外に出ると知見が広がりますし、意外とそういうところから得る知識がテストに出たりもします。足球彩票のときってすこし視野が狭くなりがちだけど、人生経験をおろそかにはしないでほしいと思います。世の中には教科書に載っていないことがたくさんあるし、そこに行ってみないとわからないことなんて山のようにあります。だから、受験勉強だけではなくて、自分の興味があることを今から積極的に学んでほしいと思います。それは大学に入ってからも同じで、清泉には学べる場がたくさんありますし、それによって自分をどんどん深めることができますから。
ひとりひとりが自分のテーマを持って、ひとりひとりが自分の人生と向き合う。
清泉女子大学には、あなたがなにかと向き合う環境があります。